愛犬のダイエット!挫折しないためには?

1.犬にもダイエットって必要なの?


ころころとした体型は、飼い主にとっては可愛い姿に見えることもありますが、大切な愛犬の健康を考えるとそのままではいけません。

肥満というものは犬も人間と同様、病気などの体調不良への原因ともなりえます。

肥満化によって、高脂血症・高血圧・糖尿病といった代謝の悪化やヘルニアや関節炎・筋骨格の炎症といった機能面での異常、関節の変形や甲状腺の機能低下・視床下部の障害など様々な疾患のリスクが上がります。

肥満が、このような数の疾患のリスクに悪影響を与えるということは、肥満児体も病気の1つと考えても問題ないほどです。愛犬といつまでも健康に幸せに暮らすためには、肥満を防ぐことが飼い主さんにとっての責任ともいえます。

 

2.始めよう、犬のダイエット!

いざダイエットを始めよう!と思い立ったらまず最初にすべきことは、ダイエットの方法や順序などの基礎を知ることが大切です。

犬の基本的なダイエットの流れは、現時点での体重・体型を把握するからです。それから理想の体重・体型を知り、その理想からどれくらい離れているかを知りましょう。あと何キロ痩せる必要があるのかを把握することで計画が立てやすくなります。

犬種によって適正の体重や体型があるので、自分では良く分からない場合には動物病院で相談をすると正確に分かります。

自分で把握する場合には、一般的にはそのワンちゃんの1歳前後の時の体重が基準となります。そのときのシルエットや肉付き具合を目や手でしっかりと確認しましょう。体重は、ワンちゃんの適正体重より20%以上多い場合が肥満にあたります。

この適正体型のことをBCSと呼び、5段階で評価できます。理想的な段階を3とし、それよりも小さな数字にいくと痩せている状態、数字が上にいくごとに肥満度が高まります。4段階目は「やや肥満」とされ、脂肪のつきはやや多めでも肋骨は触れられる程度です。上からみたくびれは若干みられるものの、全体的に肉付きの良いシルエットの状態です。5段階目になると、脂肪の沈着が顕著で、肋骨を触ることが難しい状態です。腰のくびれはほとんどないかまったく見えない程度の状態です。

ダイエットで目標を立てたら、1日に与えるドッグフードの量を決めましょう。その場合、おやつも含めた1日の総食事量を管理する必要があります。たとえワンちゃんがおやつやドッグフードをおねだりをしてきても、ここはグっと我慢です。

また食事の与え方にも工夫をしましょう。食事の回数が多いほうが脂肪をからだに溜めにくいので、1日に2回から4回ほどに増やすようにしましょう。また食事の回数を増やすことによって空腹の時間が減って、ワンちゃんの精神的なストレスも軽減されます。

またいつも与えているドッグフードを見直す必要もあるかもしれません。ダイエットのために食事量を減らしてしまうと、犬によってはストレスを感じてイライラしてしまうこともあります。ストレスが続くと病気になってしまう可能性もあるので、カサを増した食事に切り替えることも効果的です。市販品の中にはダイエット専用食がありますが、こんにゃくやおからを使ったダイエットメニューも効果的です。これらの食材は食物繊維を豊富に含み、腸内環境も正常に整えてくれるのでダイエットにありがちな便秘のリスクも軽減できます。またたっぷり食べてもカロリーが低いので満足感も得られるといったメリットがあります。


特におからには大豆イソフラボンを豊富に含み、カロリーの吸収を防ぐ働きがあります。さらにビタミンB群やアミノ酸も含まれているので、脂肪燃焼効率を上げて運動を併用することによって高いダイエット効果を期待できます。

ダイエット食に使う場合には、おからを出汁でじっくり煮て、減らしたドッグフードの分だけ加えるといった使い方です。煮る場合には、塩やしょうゆ・砂糖などは使わず、あくまで出汁だけで作ることがポイントです。

もしドッグフードではなく普段から手作りの食事を与えている場合には、ダイエット専用の手作りフードが必要になります。犬のダイエットフードに必要な食材は、玄米・ひえ・あわなどの雑穀や鳥の胸肉またはささみ、キャベツやブロッコリー・にんじんといった野菜です。これらの食材を柔らかく煮込んだスープが手作りダイエットフードになります。ここで注意なのは、栄養バランスとカロリー面です。手作りドッグフードでは補いきれない栄養分については、犬用のサプリメントを使う必要があります。動物病院やペットショップ、インターネットでも手に入れることができます。

ダイエットには食事制限も必要ですが、運動もなくてはなりません。食事制限だけでは筋肉が減って代謝が落ちてしまうからです。

一番良い運動は、散歩になります。ただし、肥満度の高い運動や高齢の犬の場合は関節や心臓への負担を考えて急な運動量の増加は控えます。最初は近所を少し歩く程度にして、徐々に距離を伸ばしていく方法がベストです。もし散歩中に足をかばっていたり、引きずるような歩き方をしている場合にはすぐに散歩を中止にして獣医師に診てもらいましょう。

なお、普段から散歩を習慣としている場合には散歩の距離を伸ばしたり途中で公園によってボール遊びをしたりといった工夫で運動量を増やしましょう。夏場などは水分補給をこまめにとらせて、熱中症には気をつけます。なお散歩は、内臓への負担を考えて血糖値の低い状態である食事の前が良いです。

外出が困難な状況や持病を持っている犬の場合には室内で出来る遊びで運動をする必要があります。例えばボールを使って「もってこいゲーム」という遊びは楽しめるだけでなくしつけにも最適な運動になります。なお、足腰が弱い子の場合にはフローリングではなく絨毯やクッション性のあるシートなどを敷いて足腰の負担を軽減するような工夫をしましょう。ここで注意なのが、こまめに休憩時間をとらせながら遊ばせることです。重度の肥満症の子や持病のある子は疲れやすく息切れしやすいです。運動を楽しいと思えないと、犬は動かなくなってしまうのであくまで「楽しい」と感じてもらえるような間隔で運動をするようにしましょう。

計画を立てたら、途中で計画を評価してみましょう。ダイエットを始めてからおよそ1ヶ月ほど経ったあたりが目安です。体型や体重が少しでも理想に近づいていたら成功とし、その調子で続けていきましょう。もし体重の減少が遅く、ほとんど変わっていない場合には食事の量や運動を見直す必要があります。摂取エネルギーを減らして、運動量を少しだけ増やしてみるといいです。なお、痩せるペースが速すぎるのも良くありません。減ったものは脂肪ではなく筋肉やその他の組織である可能性があるため、その場合には食事量の増加や栄養バランスがきちんと取れているかを把握し、運動量を少し減らすと良いです。

 

3.愛犬のダイエットがうまくいかない理由って?

人間と犬のダイエットは大きな違いがあることを知らないで初めてしまうことが一番の原因です。

まず人間の食べているものは与えないようにしましょう。人間の食べ物は犬にとっては脂肪分や塩分などが多すぎるので、犬の健康上良くありません。さらに人間には問題のない食材の中にも、犬には中毒を起こす原因のものが入っている可能性があります。すでに人間の食べ物を与えられている犬の場合には、ダイエットを始めたすぐは要求吠えがあります。しかしこれも飼い主さんの愛犬に対する愛情なので我慢しましょう。

与えているフードに問題はないのに痩せない、または太ってしまうという場合は多くのケース、おやつのとりすぎが原因です。

ダイエットを始めたからといって、いきなりおやつを一切与えないのもストレスになるので、少しずつ量を減らすようにしていきましょう。

例えば一度にあげる量を細かく分けて、回数を分けて与えればストレスも感じません。

犬は、食べた量よりも食べた回数で喜びを感じる生き物です。1日に何回も食事があると思わせることで犬の満足度を下げる心配はありません。

愛犬が太るのも痩せるのも原因は飼い主さんです。したがって、犬のダイエットをする際には飼い主さんの強い意思と正しい知識を身に着けることがとても重要です。

犬の中には散歩を嫌がる子がいます。特に肥満になると特に身体が重く感じるので、外出がおっくうになります。しかし身体を動かさないと痩せませんし、筋肉をつけることができず悪循環になってしまいます。関節などに問題がない場合には、公園に連れて行ってから散歩をさせたり、いつもと違う散歩コースを選ぶことで新鮮な刺激を与えることをオススメします。

犬のダイエットは人とサイズ感が大幅に違います。例えば体重5kgの小型犬が500g分の体重を減らすことと、体重が50kgの人間が500gの体重を減らすことは大きな違いがあります。同じ重さでも元の体重との比率を考えると大変な隔たりがあります。

そして急激な体重の変化も犬にとっては危険です。すぐに痩せさせなくてはいけないと焦って、無理な運動や食事制限をしてしまうと、栄養失調やストレス、感染症などのリスクも上がります。つまり、長い目で考えて少しずつ理想体重に持っていくというスタンスでダイエットには臨むことをオススメします。

ダイエットでの注意点もいくつかあります。おなかがすいた犬は、飼い主さんがいない間やすきをついて、お菓子・ドッグフードの盗み食いをする場合があります。こうした事がないよう、食べ物の保存はしっかりと行い、犬の手の届くところは避けましょう。

また散歩や外出先で、他人が善意でくれる食べ物も断るようにしましょう。

そしてダイエットに伴う悩みで一番多いのが「無駄吠え」です。今までもらえたものが急にもらえなくなったので、犬は催促の意味で要求吠えをする場合があります。この行動を「消去バースト」といいます。対処法はいたってシンプルで、「無視」のみです。

うるささに根負けしたり、かわいそうだと思って1度でも食べ物をあげてしまうと、このことに味をしめた犬はさらに要求が激しくなります。

その他、リバウンドも人間と同様に犬にも起こります。せっかく減らした体重が、しばらくするとダイエット前よりも増えてしまうことですが、この原因は多くの場合急激な体重の変化になります。

リバウンドを起こさないためには、食事量を急に減らすことはいけません。ドッグフードも、動物性たんぱく質の豊富なものを選び、身体作りに必要な栄養素が不足しないようにしましょう。

また運動の際にも、坂道を走ったり足腰が丈夫な子であればボールを投げて遊んだりフリスビーを使った運動もオススメです。

お散歩が難しい子や持病のある子は、マットを何枚か重ねてよじ登れるようにして運動量を増やすようにしましょう。

まとめ

犬のダイエットは人間と同じように見えて、異なる部分がいくつもあります。

自分でしゃべったり、体型・体重をコントロールできない愛犬のダイエットには、飼い主さんの正しい知識と強い意思、そして長い目で見て少しずつ実践していくことが不可欠です。