「神々しい」という表現がピッタリのラサ・アプソ

1.「神々しい」という表現がピッタリのラサ・アプソ

ラサ・アプソは高貴なチベット犬としてシーズーやペキニーズの祖先といわれている犬です。
ラサ・アプソが神々しいといわれるまでになったのは、チベット・ラマ教の僧侶が「魂が宿る犬」として飼育していたのが始まりといわれています。
僧侶の死後、魂がラサ・アプソの体内に入り込むという信仰があったため、高僧や貴族が独占し数世紀に渡って大切に育てられるほど神聖な犬として扱われてきました。
中国に献上されたという歴史もあり、ラサ・アプソがシーズーやペキニーズの祖先といわれるのはそのためです。

2.毛だらけのベビーに一目ぼれしちゃうかも?

ラサ・アプソの子犬は、愛らしい表情がたまらない非常にかわいらしい子犬です。
大人になれば気品漂うラサ・アプソも子犬のころは人懐こさが強く、まるでゴールデンレトリーバーのような性格が特徴的。
短い毛がわしゃわしゃと体中を覆い、垂れた耳とくりっとした目と鼻に思わず一目ぼれしてしまいます。
成犬になれば存在感たっぷりのしっぽも子犬の時点ではまだ短く、ふるふると揺れるそのしっぽの虜になること間違いなしです。
ペットショップでラサ・アプソの子犬を見て衝動買いしてしまったという飼い主さんもいるほど。

頭が良く賢い犬として知られているラサ・アプソですが、子犬のうちからその賢さを持っているので間違ったマナーを植えつけないためにも飼う前にしっかりとした知識を備え万全の準備が整った状態で迎える必要があります。

3.幸運を招く犬と言われている理由って?

ラサ・アプソが幸運と言われるのはその名前からも知ることができます。
ラサ・アプソのラサとは、チベットの首都の名前で別名神秘の国とも呼ばれ、アプソは黄金色をしたヤギの意味であり、その名前からも神々しさが伝わってきます。

ラサ・アプソは宮殿に仕える僧侶や貴族から特に可愛がられていましたが、幸運を招く犬といわれている理由は強い信仰心からきています。
当時、ラサ・アプソを飼っていた修行僧や僧侶の間では、自分たちが死んだ後の魂はラサ・アプソの体内に宿ると信じられていました。
そのため、幸運を招く犬として大切にされてきたのです。

幸運を招く犬が中国の皇帝に献上された後、ラサ・アプソとペキニーズを交配させシーズーが生まれたという歴史も残っています。
また、大変厳しい自然が広がっている山岳地帯のチベットでは、命あるものが一番大切といった教えが国中に浸透しているため、財産や物よりも命がなによりも大切とされてきました。
そのため、ラサ・アプソに限らず犬は家族の一員としてとても大事に育てられましたが、その中でもラサ・アプソは別格だったといえるでしょう。

4.豊かなしっぽを背負って立つ姿が高貴的

ラサ・アプソは体格と体重から小型犬に分類されています。
黒目が特徴的なくりっとした目や鼻が非常にかわいらしくぬいぐるみのような愛らしさが魅力。
耳が長く垂れているため聴覚が鈍いと思われがちですが、音には敏感で優れた聴覚を持っているため危険をいち早く察知したり雪山では雪崩を察知するという特技も。番犬に最適な犬種として世界中に広まっています。

いろんな魅力のあるラサ・アプソですが、その中でも秀でているのが被毛の豊かさです。
ラサ・アプソの被毛はダブルコートと呼ばれるもので、二種類の異なる毛が上と下で覆われているのが特徴。上毛は硬めで長く、下毛は密生しています。これは、チベットの山岳地の寒い気温に適応するよう進化したためです。

ライオンにも似ているといわれるラサ・アプソはゴールデンやサンディ、ハニーなど様々な毛色がありますが、成犬に近づくほど毛は長くなり魅惑的な印象を与えます。また、体だけではなく足の先からしっぽまで艶やかで豊富な毛に覆われているため、その姿はまさに高貴なライオンといってもおかしくないほど存在感がたっぷりです。

ラサ・アプソの最大の魅力は、ふさふさの被毛とその豊かな毛に覆われたしっぽといえるでしょう。
ずっしりとした被毛で滑らかなボディラインを覆い、ふさふさのしっぽを背負う姿は高貴な気品さを感じさせるほど魅力がたっぷり詰まっています。

5.穏やかでフレンドリーだけど侮れない面もある?

ラサ・アプソは明るい性格で服従心が強く主人に忠実といったように良い面はたくさんありますが、まったく知らない人には強い警戒心からよく吠えるなどの問題行動がみられることも。
無駄吠えを軽減させるには人に慣れさせることが大切。
慣れてしまえば家族と同じくとてもフレンドリーに接してくれるので安心です。
また、昔に飼われていたころの性格が残っているのかプライドの高さや少々頑固な部分も。
ほかにも穏やかだけど忍耐強いといったように相反する性格をあわせ持っているため、飼うためにはしっかりとしたしつけを行う必要があります。

ラサ・アプソは侮れない性格といわれることがありますが、これは知能性が高く賢いためです。
子犬の時からその知性は確かなもので、好奇心旺盛な幼少期では家族や主人でさえも試すようなことをする一面もあります。
また、必要以上に干渉されることを嫌うといったまるで猫のような性格もラサ・アプソの大きな特徴です。
たとえば、おやつをお預け状態にしているとそっぽを向くこともあるため可愛いからといって意地悪しすぎると不信感を与えることにもなってしまうので注意が必要です。
一度慣れてしまえば問題はなく、賢いためしつけを覚えさせるのも簡単ですが、気難しい面もあるので犬を飼うのが初めていった初心者の方には育てるのが難しい犬種です。
ラサ・アプソを飼うなら、事前に特徴や性格を勉強しておくか獣医師にアドバイスをもらっておくと安心です。

6.家族に一人はグルーミングができる人が必要

長いダブルコートが魅力のラサ・アプソですが毎日のグルーミングは欠かすことができません。
お散歩のたびに足を洗うのはもちろん足先まで覆われた毛を洗ったり、こまめなブラッシングを行うことがとっても重要です。
ラサ・アプソは毛が非常に長いため、一日一回といわず一日に数回こまめにブラッシングを行わないと気づいたときには毛玉だらけといったトラブルを招いてしまうことも。
また、散歩のたびに土や泥を洗ってあげるのは当然ですが、全身のシャンプーは二週間に一回ほどの頻度で行わなければならず非常に手間がかかります。
ですが、そういった手間のかかるグルーミングもラサ・アプソに対する愛情が高ければ高いほど苦になることはなく、飼ってから一度も毛をカットしたことがないという飼い主さんまでいます。

ラサ・アプソのグルーミングは必要不可欠ですが、もちろんトリミングサロンを利用するのもおすすめです。
素人で行うには限界があるためプロによるトリミングを一ヶ月に一回は行うのが適切。毛が長い犬種はもちろんですが、特にダブルコートの犬は皮膚によるトラブルを頻繁に引き起こしやすいためしっかりとチェックをしてもらう必要があります。
もちろん、毎日自分で行うグルーミングを正しくできるようにラサ・アプソのことを深く知り、グルーミングの適切な方法を学ぶことも大切です。
トリミングサロンでも健康状態をチェックしてくれるところがほとんどですが、自分で愛犬の体調を知ることができるようになると緊急時などでもすぐに対応することができるので非常に安心です。
トリミングはもちろんグルーミングも愛犬をきれいにするだけではなく、体調の変化を知ることができる大切なものです。
そのため、しっかりとラサ・アプソの性格や特徴、グルーミングの仕方を学ぶ必要があるのです。

毎日のグルーミングが必要など少々手間がかかる犬種であるため、家族の中に一人は十分にグルーミングを行える時間があり適切な知識を持った人が必要です。
ラサ・アプソに関する情報を自分で調べるのももちろん良いですが、トリミングの講習会を行っているサロンやブリーダーさんが開いている教室などに参加すると、よりわかりやすくグルーミングの仕方を学べるのでのでおすすめです。
ラサ・アプソは賢い犬なのでしつけに困るということはほとんどないですが、もし無駄吠えがなくならないなどといった場合はトリミングサロンでしつけ教室も行っているので講習会と併せて参加してみるのが良いでしょう。
ワンちゃんや飼い主さん同士の交流も増えて一石二鳥です。

7.希少犬種の維持のむずかしさを知っておこう

日本では数年に渡り小型犬ブームが起きていますが、ラサ・アプソに限ってはほとんど日本に浸透しておらず名前すら知らないという人も多くいます。
確かに毎日のグルーミングなど手間がかかる部分はありますが、基本的に穏やかで従順な性格。愛らしくコンパクトな体型のラサ・アプソが日本でのシーズー人気に乗っかることもなくなぜそこまで知名度が低いかというと、日本に出回っている頭数が圧倒的に少ないことが理由のひとつにあげられます。
希少であればそれだけ犬の価値は上がりますが、希少であるがゆえに様々なトラブルが発生します。
代表的な例をあげるとより良い交配をするチャンスがないに等しいということ。
ペット先進国である欧米ではシーズーに勝るとも劣らない人気を誇っているラサ・アプソですが、日本では2001年に142頭だった登録数も2003年には124頭と減少しています。
また、一部ではラサ・アプソが雑種と見られる場合もあり、それだけ深刻な状況であることがうかがえます。

幸運を運ぶ犬として一時話題を集めたラサ・アプソですが、現在ではドッグショーに出演することもほとんどなくなりプロのブリーダーですら見分けることができなくなっているという悲しい現実も。
人気の犬種には当然あらゆる弊害が起こりますが、希少犬種であっても頭数が少ないからこそ起こる弊害のおかげで維持が非常に難しいということがわかります。