愛犬の血液検査、値段や内容、行う頻度をしっていますか?

1.犬の血液検査の内容は人間と違うの?


獣医学の発達に伴い、犬も人間と同じような血液検査ができるようになりました。血液検査の項目もかなり詳しくなっています。

とはいえ、人間と犬では体の構造も違い、血液に含まれる成分も共通しているところもありますが、すべて同じというわけでありません。それぞれの項目の正常値もかなり異なっています。

その犬の血液検査の主なものは、血球検査と生化学検査です。血球検査は、赤血球、白血球、血しょう、血小板などの量を測ります。生化学検査では、より詳しい項目のチェックができます。内臓の疾患などの発見に大きな力を発揮する検査方法です。

そのほか、血液検査で寄生虫の有無を調べることもあります。

2.犬の血液検査費用はいくらくらい?



動物の検査や治療の費用は、人間のように診療費が決められていないので、動物病院によってまちまちです。地域によっても大きく変わってきます。また、その動物病院の設備なども影響します。

しかし、大体の相場は予想することができます。平均すると、5000円前後です。一口に血液検査といっても、調べる項目の数が動物病院によって違ってきます。もちろん、項目数が増えれば、それだけ費用が高くなります。

また、血液検査だけを選んで行うということもありますが、他の検査も合わせる場合は当然その費用が加わるので、5000円では済まなくなります。

ところで、ペット保険に加入している場合はどうなるのか気になるところです。これは、なんらかの病気を持っている可能性があって、その診断のために血液検査が行われる場合のみ、保険適用となります。

残念ながら健康な犬の健康チェックのために検査を実施する場合は、保険が利かないので、自費負担となります。

3.健康な時の血液検査の頻度はどれくらい?

以前は、なんらかの病気にかかったときに血液検査をするというのが一般的でした。

しかし、最近は病気の早期発見や予防に生かすために定期的な検査をすることが増えています。飼い主としても、病気になってからではなく、健康なうちから状態を確かめておきたいし、動物病院にとっても早めに疾患を見つけられれば、それだけ治療が容易になります。

理想的な血液検査の頻度は、健康な若い犬で年に1回くらいです。老犬の場合は、年に2回くらい検査を受けさせるのがいいでしょう。

4.犬の血液検査の基礎知識を知ろう


基本的には、犬が比較的落ち着いているときに血液検査をします。保定といって、犬ができるだけ動かないようにして採血をしますが、結構苦労することがあります。そのようなことにならないようにするためにも、普段から飼い主が保定をして、慣らしておく必要があります。リラックスした状態で、じっとしていてくれれば、看護師や獣医も採血が楽にできます。

採血は、注射器や真空採血管を用いて行います。獣医は採血が終わると、器具を徹底的に消毒・洗浄して、感染を防ぎます。これは、人間の場合と変わりません。

採血をする場所は、首、前足、後ろ足などですが、首から採血する獣医が最も多いです。犬の首の血管は太く、採血がしやすいからです。

ただ、犬によっても採血しやすい犬もいれば採血しにくい犬もいます。保定を嫌うこともあるし、血管が見つけにくい犬種もいます。そのような場合は、首以外から血を取ります。

 

5.検査結果の見方を知ろう


血液検査によって、すべての疾患が見つけられるわけではありません。症状により、別な検査が必要になってきます。それでも、有効な病気発見法であることは事実です。

血液検査によって、どんな病気が見つけられるか、大まかにまとめてみましょう。

血球検査

まず、血球検査では、貧血かどうかや栄養状態、炎症、血液の凝固具合などがわかります。

血球検査で判明する数字にはいろいろありますが、まずは赤血球の値です。正常値は550から850万/μlです。これよりも多いと、多血症という病気にかかっているか、脱水症状の恐れがあります。少ない場合は、貧血です。

ヘマトクリットという数値は、正常値が3755%です。赤血球の体積の割合を示す数値です。赤血球が十分にあってもこの数値が低いと、赤血球そのものが小さくなってしまっているので、貧血になります。

ヘモグロビン量も大切です。ヘモグロビンは血液中において酸素を運ぶ物質です。これが少ないと、体中に酸素がしっかりと行き届かなくなります。正常値は1218gdlです。

白血球は、免疫活動の主要な担い手であり、体を異物や細菌などの外部の敵から守る役割を果たしています。白血球には、好中球、好酸球、リンパ球などがありますが、それらをすべて集めた数値が白血球数となります。正常値は6000から17000μlです。白血病にかかっていたり、細菌感染していたり、強いストレスにさらされていたりすると、白血球数が増加します。ウィルスに感染している場合は、逆に減少することがあります。

白血球の数値に異常が見られる場合は、血液塗抹検査というものを行います。白血球の中どの値が増えているか減っているかを確かめ、異常が生じているものがないか調べます。

血小板は血液の凝固作用と関係があります。血小板が減ると、出血しやすくなります。正常値は179000から51000μlです。

血清総蛋白は、タンパク質の量を表します。たんぱく質の量はふつう一定に保たれていますが。何らかの肝臓や腎臓の疾患があると、量に増減が見られます。正常値は50から80gdlです。

生化学検査では、肝臓や腎臓、副腎、膵臓などの臓器の状態を調べられます。

生化学検査

続いて、生化学検査の結果の見方を紹介しましょう。

血漿蛋白の値も、血清総蛋白同様に内蔵の状態を見る指標になります。下痢や嘔吐などによって脱水症状を起こしていると、血漿蛋白の量が増えます。肝臓や腎臓に疾患あると、量が減少します。正常値は6から8gdlです。

アルブミンは、肝臓で合成されるタンパク質です。栄養不足、消化不良、肝疾患などで数値が下がります。脱水症状が起きると、値が上がります。正常値は28から40gdlです。

グルコースは血糖値のことです。血糖値は膵臓から分泌されるインスリンによって、上昇が抑えられますが、一定の量を超えれば糖尿病となります。また、甲状腺や副腎機能が亢進しても値が上がります。栄養不足、インスリンの過剰な投与、甲状腺の機能の低下、膵臓がんなどがあると、血糖値が下がります。正常値は空腹時で60から100mg100mlです。

糖尿病は人間にとっても犬にとっても恐ろしい病気です。日頃から血糖値のチェックを怠らず、合併症を防ぐようにしましょう。

アルカリフォスファターゼ(ALP)は肝細胞などで生産される酵素です。肝臓や腎臓の疾患でも値が増えますが、骨の病気による場合もあります。子犬でも成長に伴って、上昇することがあります。正常値は20から150Ulです。

アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(ASTGOT)という酵素の値もあります。こちらは肝臓をはじめさまざまな器官に多く含まれています。筋肉の異常、肝疾患などで上昇します。正常値は10から50Ulです。

その他にも中性脂肪やコレステロールはもちろん、さまざまな数値が生化学検査で知ることができます。

犬の血液検査まとめ

犬に血液検査をすれば、どこが悪いのかかなり詳しくわかる可能性があります。場合によったら、病名まで判明することがあります。だから、動物病院で定期的な検査を受け、病気があるなら少しでも早く発見して、対処するようにしましょう。