犬にビタミンCって必要なの?犬のビタミン合成量からがん治療まで解説!

1.犬はどれくらいビタミンCを合成できる?



犬は人間と違って、体内でビタミンCを合成できます。
1日に犬が合成できるビタミンCは、最大60mgとされています。この量があれば十分かどうかというと、そういうわけにはいきません。というのも、実際に必要な量はもっと多いからです。

だいたいどれくらいのビタミンCを犬が1日に必要なのかというと、小型犬でも最低500mgは要ります。中型犬では1500mg以上。大型犬なら3000mgは必要です。超大型犬ならその2倍以上は補給しなければなりません。どんな大きさの犬でも、60mgではとても足りないことがわかります。

ましてや、運動好きな犬、活発な犬ではこの必要量もさらに増えます。したがって、食事からビタミンCを補わなければなりません。

それ以外にも、ビタミンCを補給しなければならない理由があります。

まず、薬を服用している場合です。犬のビタミンCは肝臓で作られて肝臓で蓄積されますが、薬は肝臓で分解が進みます。そのため、そちらの働きに重点が置かれると、ビタミンCの生成が十分に行われない恐れがあります。

家族に喫煙者がいるときも、犬のビタミンCの消耗が激しくなります。いわゆる受動喫煙というものですが、人間にとっても害がありますが、犬にとっても事情は変わりません。

最近の犬は強いストレスにもさらされることが多いので、やはりビタミンCを多く摂取する必要があります。ストレスとビタミンCの関係は次のようになっています。

ストレスが生じると、ストレスと闘う副腎皮質ホルモンが分泌されます。
その結果、血圧が下がり、血糖が上がって、エネルギーの生産体制が整います。その作用をもってしてストレスと闘うことになるのですが、ビタミンCがないとこのホルモンの生成ができないのです。
だから、現代の犬には大量のビタミンCを与えてやらなくてはいけません。

子犬や高齢の犬の場合は、ビタミンCの合成能力にも限界があり、体外から与えてやらないことには必要量を満たせません。病気を抱えた犬も同じです。

妊娠中や授乳中も普段以上に必要です。

ビタミンCはドッグフードにも含まれていますが、サプリ等でさらに補給量を多くしてもいいでしょう。

ビタミンCを与えすぎて、過剰症になるのではと心配するかもしれません。でも、摂りすぎた場合でも尿などから排出されるので、大丈夫です。ただ、下痢になることもあるので、注意は必要です。

2.ビタミンCが不足するとどうなるの?


ビタミンCの役割は多岐に及びます。主な働きを上げると、骨やコラーゲンの生成、免疫力の強化、鉄やカルシウムの吸収促進、感染症の予防などいろいろあります。

それだけに、ビタミンCが不足した時にはさまざまな健康被害が生じます。例えば、骨やコラーゲンの生成が悪くなることから、股関節や椎間板など関節や軟骨の病気になることがあります。

傷の治りや病気からの回復も悪くなります。白血球や免疫力を強化する作用があるので、不足すれば回復力にも悪い影響があるし、アトピーなどの皮膚疾患にもかかりやすくなります。

壊血病の恐れも高まります。血管や歯肉などが弱くなって、出血しやすくなるのです。

人間の場合、風邪をひいたらビタミンCを多く摂れと言われますが、犬の場合も不足すると、感染症にかかる率が上がります。風邪を予防する意味でも、日ごろからしっかりとビタミンCを与える必要があります。

それから、ビタミンCの特筆すべき働きとして抗酸化作用があります。これがあるおかげで、活性酸素を除去することができます。活性酸素はあらゆる病気や老化の原因とされる物質です。この働きが衰えれば、健康状態も悪化するし、老化しやすくなります。犬の寿命は限られているので、少しでも健康に長生きさせてあげるためにも、ビタミンCは欠かせません。

3.ビタミンCでがんを治療できるってホント?


犬のがんはかなり多くみられる症例ですが、これにもビタミンCが効くことがわかっています。この場合は服用させることよりも高濃度の点滴を行います。

特別難しい技術を必要とするわけではなく、副作用もなく、安全性の高い治療法です。ただ、実施している動物病院はまだ多くはありません。

どうしてビタミンCががんに効果があるのかというと、抗酸化作用の働きをするときに過酸化水素という物質を生じさせるからです。がんになっていない正常な細胞はカタラーゼという酵素によって過酸化水素を無毒に変えます。ところが、がん細胞にはカタラーゼがないので、過酸化水素によってもろに攻撃されてしまい、生存を続けることができなくなってしまうのです。

ただ、ビタミンC点滴療法はすべてのがんに効くというわけではありません。それでも、手術や抗がん剤、放射線治療のサポート的な役割が期待できます。

まとめ

ビタミンCは人間にとっても重要な栄養素ですが、犬にとっても同様です。ビタミンCをたっぷり摂れば、さまざまな病気を予防できるし、老化も遅らせることができます。犬の健康と幸せを思うのなら、ビタミンCを豊富に与えて、元気いっぱいの生活ができるようにしてあげましょう。