マルチーズと膀胱炎―気を付けるべき症状と治療法―

1.マルチーズと膀胱炎―膀胱炎ってどんな病気?

膀胱炎とはどんな病気なのか

膀胱炎は、主として尿道から入った細菌が、尿管を伝わって逆行してしまい、膀胱に達したことによって炎症を引き起こしてしまった状態のことを言います。

一般的に、膀胱炎はメスのほうがかかりやすいという特徴があります。その理由として、オスよりもメスのほうが尿道が短く、排尿の際に地面に接する機会が多いためです。また膀胱炎は、冬に発症しやすいと言われています。人間と同じく、犬たちも冬場は水分摂取量が減少してしまうということが、その一因となっています。

また発症の仕方にも、急性と慢性という二種類があります。急性の症状を放置しておくことで、慢性化してしまう場合があります。そこから、腎盂腎炎や結石症などの合併症を引き起こしてしまうことがあるため、「ただの膀胱炎」などと、軽んじてしまわないようにしないといけません。

膀胱炎のセルフチェック

以下の症状が見られる場合、愛犬が膀胱炎にかかってしまっている可能性があります。ではさっそくチェックしてみましょう。

・ぐったりとしていて、元気がない

・食欲不振になっている

・発熱している

・水をたくさん飲もうとする

・おしっこの回数がいつもよりも増える

・尿の色がいつもよりも濃い

・尿が濁ってしまっている

・血尿が出ている

・尿のにおいがいつもより強くなっている

上記の項目に当てはまる場合には、動物病院を受診し、検査を受けることをおすすめします。

2.膀胱炎の原因ってどんなもの?

主な感染経路は?

大腸菌やブドウ球菌といった、細菌の感染が主な感染経路となっています。その他にも、寄生虫や真菌の感染、腫瘍や外傷、またある種の薬剤や尿石症なども関与する可能性があります。またここでも、メスのほうがオスよりも発症しやすい傾向があると言われています。その理由として、尿道の太さの違いがあります。一般にオスは尿道が細くて長いのですが、メスは太く短いことから、細菌が膀胱に達しやすくなってしまうので、注意が必要になってきます。

尿路結石から膀胱炎になってしまう?

尿路結石症は、尿中の成分が結晶化してしまう病気のことを言います。この結晶化した成分がチクチクと膀胱を刺激することで炎症を引き起こしたり、さらに結晶が大きくなって結石となり、尿路中に留まってしまったりすることがあります。このように、膀胱炎という病気は、異なる一つの病気から派生的に発生してしまうことがあるので、飼い主である私たちは気を付けていかなければなりません。

3.膀胱炎どうやって治療するの?

投薬治療で治す場合

膀胱炎の治療の基本は、抗生剤の投与と言われています。まずは動物病院を受診し、膀胱炎かどうか獣医師の診断を受けることが大切です。また、抗生物質で細菌感染を抑えることで、排尿の回数を減少させることができます。そうすることにより、血尿症状も改善させることができるのです。

基礎疾患の治療で治す場合

膀胱炎の原因が、先天的な要因の場合もあります。治療後に膀胱炎が再発した場合には、再び治療を行います。しかし、治療が完了し、完治したように感じる場合にも、その後12か月後に改めて検査をしてみるということが重要になってきます。

再発や慢性化を防ぐために、投薬期間終了後に、改めて再検査を受けることで、感染が無いことをきちんと確認してあげましょう。もし仮に細菌が残ってしまっていると、それが原因になって、膀胱炎が再発してしまう危険性があります。愛犬たちから症状が無くなり、完治したように感じたとしても、検査によって「細菌が無い・完治した」と判断されて初めて、膀胱炎の治療は完了となるのです。