抜け毛が少ないと言われているのに何故?マルチーズの毛が抜けてしまう原因

マルチーズは、シングルコートと呼ばれる毛の種類なので換毛期はありません。
そのため他の犬種よりも抜け毛が少ないと言われています。
マルチーズが「何故か最近、抜け毛が激しい」といった場合は、何らかの問題を抱えている可能性があります。

1.マルチーズの抜け毛が少ない理由


(1)季節による毛の生え変わりがない

犬の毛には2種類あり、シングルコートとダブルコートに分類されます。
ダブルコートは皮膚を保護する役割のオーバーコート(上毛)と体温を調節する役割のアンダーコート(下毛)の二層構造で、寒い地域出身の犬はこのダブルコートの場合が多いです。
シングルコートはアンダーコートがなく、オーバーコートのみ生えています。

換毛期は季節に合わせた体温調節ができるように、春には「夏毛」、秋には「冬毛」に生え変わりますが、特にアンダーコートが生え変わるため、シングルコートであるマルチーズの抜け毛は少ないとされています。

(2)室内犬として改良されている

マルチーズはイタリア原産で、3000年以上も前から人々と共に生活をしてきたという歴史を持つ犬種です。
狩猟犬や使役犬から改良されたのではなく最初から愛玩犬として飼われていた大変珍しい犬種でもあります。
15世紀ごろにはフランスにわたり、貴族が宝石を付ける感覚でマルチーズを抱いていたそうです。
その様に昔から外で生活することを前提としていないため、体温調節の必要がなく、抜け毛がないのではないかという説があります。

2.では、マルチーズの毛が抜ける原因とは?


抜け毛が少ないはずのマルチーズが抜け毛が多い、あるいは皮膚がみえるほど脱毛してしまっている場合は、何らかの問題を抱えている可能性があります。
触った時に少し抜け毛が服に多くつくくらいだったら、ブラッシング不足なので、お手入れを頻繁にする・定期的にシャンプーをするくらいで解決できます。
問題は皮膚が見えてしまうくらいの脱毛してしまっているケースです。

脱毛の種類はあげればきりがないほど多岐にわたります。
勝手に自分で判断せずに、動物病院に行くことをおすすめします。
ここでは代表的なニキビだにや、真菌(カビ)の感染、ホルモンバランスの乱れ、アレルギーなどを解説します。

(1)ニキビダニ症(毛包虫症、アカラス)


画像引用:犬の皮膚病について

症状
犬の被毛に寄生する虫のしわざです。
脱毛は主な症状ですが、感染の有無により、痒みを伴うものや伴わないものなど様々です。
皮膚の免疫力が低下している幼犬や、老犬に見られることが多いそうです。

治療
投薬になります。
ダニを退治する飲み薬や外用薬を使用します。

(2)アトピー性皮膚炎


画像引用:犬の皮膚病について

症状
皮膚バリア機能の低下により、家の中のほこりやダニが体に入り込むとにより発症してしまう皮膚炎によっておこる脱毛。
3歳以下で発症し、強いかゆみを伴います。
後発部位は目や口の周り、指の間、お腹などです。
時に、外耳炎だけが症状という場合もあります。マラセチア(真菌の一種)や細菌の二次感染により、さらに痒みが激しくなります。
慢性化すると、皮膚は色素沈着や、しわ状になってしまう症状がみられます。

治療
アトピー性皮膚炎は完治することがないので、痒みとどう付き合っていくかが課題になります。
病院で投薬をしてもらうのと当時に、家庭での生活環境を整えることの両方が、痒みの緩和につながります。

(3)ストレス性脱毛症


画像引用:泉南動物病院HP

症状
ストレス性の心因性脱毛の症状は、他の皮膚病とは異なり皮膚自体には異常がありません。
よってストレスなどによる血行不良からくる脱毛であれば、毛根から根こそぎ抜けるので、きれいな皮膚が露出した状態になります。

人間の心労でおこる円形脱毛症と同じような状態になることが多いです。

また、一部分を舐めすぎたり、過剰な毛づくろいにより脱毛してしまった場合は、切れ毛によりその部分は短い毛が残った状態になります。
舐めることで口の中のバイ菌が皮膚に付き、二次的に細菌感染を起こしてしまったり、その部が唾液によりむれてしまい皮膚炎を起こしたりします。

治療
第一の治療は、愛犬が不安がっていること、ストレスを起こしている理由、行動問題の原因などを追求し、それを取り除くことです。
下記の様な原因は思い当りませんか。
  1. あまりかまってあげれず、留守番が多い
  2. かわいがってくれた家族が出張や結婚で家を出た。 
  3. 苦手な人が同居するようになった。
  4. 気に入っていたおもちゃがなくなってしまった。
  5. ご飯やトイレの場所が急に変わった。
  6. 散歩が少ない。 
心の病は人間同様、すぐに治るはずがありません。
根気よく原因を特定しそれを遠ざけ、時間をかけてゆっくり見守ってあげましょう。

日常生活をよく観察したり、脱毛が起こった時期頃に何か環境的に変化があったかどうか、飼い主さんの昔の記憶をたどったりして、できる限りその原因を解明しましょう。
ライフスタイルの問題で、なかなかすぐに改善できない事もあるかもしれませんが、しっかりとスキンシップをとり、愛犬が心地よく過ごせるようにするのが一番の治療です。

一次的な環境の変化で時間とともに治る場合もあります。
しかしどうしても治らずに長期化してしまう場合は、抗不安剤や精神安定剤を飲ませる治療もあります。

(4)ホルモンの異常


画像引用:犬の皮膚病について

症状
体内では、皮膚や被毛に影響のあるホルモンがいくつか存在しています。
そのホルモンは毛の発育だけではなく、毛の生え変わりも関係しています。

そのため、ホルモンの分泌異常になると毛が抜けるだけになり、新しい毛は生えなくなってしまう場合があります。
この影響のあるホルモンとは、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモン、成長ホルモンです。

上の画像は、甲状腺からのホルモン分泌量が低下したことによって発症した脱毛です。
このホルモンの分泌が低下すると、タンパク合成が低下するため皮膚や毛を作る材料が不足します。
そのため脱毛を起こしやすくなります。
また、皮膚機能のバリアが低下し、膿皮症(皮膚の細菌感染)などが起こりやすくなります。
体の中の代謝が悪くなって、寒がったり、運動を嫌がったり、肥満になったりします。
これらの症状はすべてがみられるわけではないので、典型的なもの以外は見つけにくい病気と言っていいでしょう。

治療
甲状腺ホルモン剤を生涯にわたり投与する必要があります。
年をとると必要な甲状腺ホルモンの量は、少しずつ減ってくるので、その都度調整がいります。

(5)真菌(カビ)による脱毛


画像引用:犬をはじて飼う人へ

症状
「真菌」はカビに似た形態をもった胞子状の菌です。
その真菌が「皮膚真菌症」を引き起こす原因となります。
犬の顔や耳、目の周り、口、脇の下など、皮膚の柔らかいところに症状が良く現れます。
激しい痒みは生じませんが、ひどくなると、全身に広がりますし、脱毛が見られるようになります。
皮膚のバリアが弱くなると細菌の二次感染を起こす場合があり、その場合は強い痒みになってしまうことがあります。
また、人間にも感染し、円形の水虫の様な症状を伴います。

治療
感染範囲が広がらないように毛を刈って抗生物質などの薬を飲んだり、薬を塗布したりしながら病原菌をなくしていきます。
また真菌から体を守り、体の清潔を保つために、しっかりと動物用の薬用シャンプーなどを使って皮膚の清潔を保っていきます。

3.予防



様々な要因でなってしまう脱毛症ですが、予防する方法もあります。
習慣にとりこみことで、愛犬の痛みを事前に防ぎましょう。
  1. ブラッシングを日課にする
  2. 定期的にトリミングサロンでシャンプーそしてもらう
  3. 散歩は服を着せる
  4. バリカンで刈る
特にブラッシングをするのは、長毛のマルチーズにはとても大事なメンテナンスです。
皮膚の異常に気づくだけではなく、もつれや毛玉をなくすことで汚れの蓄積や、蒸れを防ぎます。

まとめ

いかがでしたか。
愛犬のマルチーズのふわふわの毛を守るためにも、日頃からよく皮膚を観察してあげましょう。