えっ!犬にも不整脈がある?愛犬のために浮上脈のお勉強をしよう

1.犬の不整脈を見分けるのは困難


人間と同様にワンちゃんも不整脈になることを皆さんはご存知ですか?

不整脈とは脈の打ち方がおかしくなる症状のことです。脈は心臓から押し出される血流の拍動が血管に伝わるものですので脈のリズムが一定でないと言う事は心臓に異常がある可能性があります。人間でも心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる重大な病気を引き起こすことがある恐ろしい症状です。ワンちゃんでもアメリカの動物疾病統計による不整脈になる割合は全体の20%と言われています。

ただ、不整脈があるといっても心配しなくていいものもあります。洞性不整脈と呼ばれるリズムは正常だが時たま不規則な脈がある場合はその背後に大きな疾患がないため治療の必要はありません。しかしワンちゃんの不整脈が大丈夫かそうでないかはちゃんとした知識がなければ飼い主には分からないのが現実です。

病院に連れていく必要のある、いわゆる怖い不整脈の中でも代表的なものがいくつかあります。

2.病気が隠れている可能性のある不整脈

ワンちゃんの脈を測っていて途中で脈が抜けてしまう場合は要注意です。これは心臓から血流を送り出すリズムがずれているために発生する症状で「結滞」と呼ばれています。

単発で起こる場合はそこまで問題はありませんが頻度が多かったりわんちゃんが体調が悪かったりする場合は何らかの心臓疾患が隠れている可能性があります。「結滞」は獣医でも診断が難しい症状ですので循環器専門の獣医の診察を受けましょう。

徐脈・頻脈

安静時の心拍数が50以下と極端に少ない場合を「徐脈」、逆に170以上と多い場合を「頻脈」と言います。これらの脈の場合さまざまな疾患が隠れているだけでなく、心筋梗塞などワンちゃんの命にかかわるような病気が隠れている場合があります。自己判断では難しいので必ず動物病院に行きましょう。

不整脈に隠れている恐ろしい病気

ワンちゃんの不整脈には心臓系や循環器系の病気が潜んでいる場合があります。特に心臓病は治すのが難しい病気が多く、一度発症してしまったら命を落としてしまう危険性があります。そこまでいかなくても今後のワンちゃんの生活の質が大きく下がりかねません。咳こむことが多くなり、お散歩も満足にできず、ひどい場合には失神することもあります。

どんな病気でも早期に発見して適切な治療を行うことが必要です。飼い主が日ごろからワンちゃんの脈を取ってあげることで取り返しのつかない事態を防ぐことが出来る可能性があります。しかし、ワンちゃんの脈の取ると言われてもどうすればいいのか分からない人が多いのではないでしょうか?

3.こんな浮上脈にはご注意を


犬の正常な脈拍数は1分間で60140回、15秒間で1535回と言われています。一般的にチワワなどの小さな犬種であれば脈拍数は多く、ゴールデンレトリバーなどの大型犬では脈が遅いです。正常の脈拍数から大きく外れている場合は要注意です。また、脈拍のリズムが一定でない場合も気を付けなければいけません。

さらに不整脈と併せてワンちゃんの元気がない、少しのお散歩で息切れをする、いつもよりご飯を食べない、咳や尿が多いといった症状がある場合は心臓に疾患を抱えている可能性が多いので動物病院に診察を受けに行ってください。

4.犬の脈拍の取り方

ワンちゃんの脈を取る方法は大きく二種類あります。一つ目は心臓付近を直接触って脈をとる方法です。ワンちゃんの心臓は左前足の肘をわき腹にくっつけたあたりにあります。ただ、ワンちゃんの種類によって足の長さはまちまちなので必ずしもすべてのワンちゃんに当てはまるわけではないことを頭に入れておきましょう。

また、ワンちゃんに余計な刺激を与えて興奮させないためにも素早く心臓の位置を特定できるよう練習してください。手のひらで脈を感じ取れたらそれをカウントしてください。15秒間でもいいですが60秒間計測した方が不整脈を発見する可能性も上がります。

もう一つの方法は大腿動脈を触診する方法です。人間と同様にワンちゃんの太ももにも非常に太い血管が通っていますのでそこから脈を測ることができます。ワンちゃんが自分であおむけに寝転がった体勢を取った際に床に接している方の後ろ足を確保しましょう。心臓より下の位置にあるため血流が安定し、床に圧迫しやすいため計測しやすいです。その後人差し指と中指で股間から太ももにかけて優しくなぞってあげます。すると筋肉と筋肉の間から脈を感じられる場所が見つかりますのでそこから15秒ないしは60秒の間、脈を計測してあげましょう。

また、どちらにも言えることですがワンちゃんも人間と同様、緊張したり興奮したりしてしまうと脈拍が上がり、正確な脈をとることができません。脈をとるときは必ず、ワンちゃんがリラックスしている状態で優しく測ってあげましょう。

まとめ

ワンちゃんの不整脈には様々な病気が隠れている可能性が高く、中には命を落としかねない重篤な疾患がある場合もあります。しかし一方で洞性不整脈のように怖くない不整脈もあり、専門的な知識を持たない飼い主には大丈夫なのかそうでないのか判断を付けることは困難です。

どちらにせよ大切なことは常日頃からワンちゃんの健康状態を観察することです。ワンちゃんは自分からどこが痛いといった症状を訴えることができません。そして私たちの目に見えるような症状が出始めたときは病気が進行してしまっている場合が多いです。そうならないためにも、飼い主がワンちゃんの健康を左右するという意識を持たなければいけません。先ほど紹介した方法で脈を取ることや日常生活の行動で異常がないかチェックすることを習慣にしてください。そうすることで不整脈だけでなく他の症状があった場合にもすぐに気付いてあげることができワンちゃんが早期に適切な治療を受けられます。

そして、今現在ワンちゃんに不整脈があるだけでなく、息切れが多かったり、食欲がなかったりする場合は素人判断で決めつけるのではなく、専門家である獣医師の診察を必ず受けるようにしてください。

ワンちゃんがいつまでも健康でいられるように飼い主がしっかりと日ごろの健康チェックを行いましょう。