えっ!犬にお灸?!その意外な効果とは

1.犬にもツボがあるんです


人間に東洋医学があるように、わんちゃんたち動物の世界には東洋獣医学というものが存在します。人間と犬の骨格には、それほど大きな差というものはなく、両者はあまり変わりません。人間は2足歩行で、一方わんちゃんは4足歩行という関係上、胴の長さの割合は高くなっていますから、犬は人間に比べて胴長です。人間の胸椎は12個ですが犬は13個持っており、腰椎の個数は人間が5個、犬は7個という具合になっています。そのほかの違いとしては、犬には鎖骨がなく、その代わりに尾椎があるくらいです。

ですから、人間にツボがあるようにわんちゃんにも存在し、人間のものと同じ名前がついていれば、その効能もやはり同様となります。ツボは主に身体に通っている神経が重なり合い交差している部位に多くありますが、動物は人間ほど大脳が発達してはいません。そのため、人間の頭にはツボがたくさんあるのに比べ、犬には少なめです。

素人にも分かりやすい場所として挙げられるのは、頭のてっぺんにある頂門ですが、ここは自律神経や全身の調子を整えるツボになります。そして眉間から鼻にかけての山根は、風邪を引いたときに鼻詰まりを解消するツボです。わんちゃんにも同様の効き目があります。ツボを刺激してあげるときはけっして力を入れず、やさしく押さえるくらいにしてください。

ツボと混同されるものにリンパマッサージがありますが、わんちゃんのリンパ節がある位置も、やはり人間と似ています。人間の場合わきの下や太ももの付け根にありますが、犬の前足と後ろ足の付け根にもあります。わんちゃんが自分で刺激できる場所ではないので、そっとマッサージしてあげると血行が良くなります。耳の後から首にかけても、リンパの流れを意識するようになでてあげると老廃物を流れやすくする効果があるパーツです。

2.棒灸

わんちゃんには人間と違って、顔や頭、そしておなか周りのツボは多くないのですが、その代わりに長い胴体に通っている背骨に沿って、とてもたくさん集中しているのです。また、前足や後ろ足の側面にも比較的多く見られます。

ツボ押しは人間同様、わんちゃんにもたいへん効き目があるのですが、これらのツボの場所を正確に見つけ出してきちんと指で押してあげることは、よほどの知識と技術がなければ難しいことです。

そこで活用したいのがお灸。お灸と聞くと、ほとんどの方々はもぐさを直接身体の上に乗せるタイプを思い浮かべますが、これは愛犬向きではありません。お灸にはいろいろな種類と方法があり、わんちゃんにも使いやすいのは「棒灸」というお灸になります。もちろん人間にも使用されているもので、棒灸に使われるもぐさは硬い棒状になっているものです。ほかのお灸と同じように、このもぐさに火を点けますが、皮膚から3センチから5センチほど間隔を取って使用します。

3.お灸の方法


棒灸の使用方法ですが、人間の場合、棒状にしたもぐさに火を点け、そのままツボにかざすようにしてお灸をすることも多いです。
人間はじっと動かないのでこれでも大丈夫ですが、わんちゃんにお灸をしてあげるときは、もぐさをそのまま手に持つのではなく、一般には「フード」と呼ばれている器具に装着して使うのが便利です。


もぐさを差し込む深さを調節することによって、皮膚との間隔を変えることになるので、温度調節ができます。この方法だと、指でツボを刺激するのとは違い、一度に広い範囲に刺激を与えることが可能です。図を見ると、犬の背骨の両側には、無数のツボがあることがわかります。棒灸を使えば、間違いなく正しいツボにお灸をしてあげられます。

お灸をしたい部位に小さなタオルなどを敷き、その上にお灸をあてることで、さらに熱の調節が可能です。安全のため、わんちゃんにあてる前に、まず飼い主さんの手などに乗せて、温度を体感してみることも大切です。