犬も脳腫瘍になる?症状・原因・治療などを解説

脳腫瘍(のうしゅよう)は人間だけの病気ではなく、高齢の犬にとっても決してめずらしい病気ではありません。
脳腫瘍の初期は症状が現れないこともあり、MRIの検査をしなければ判断できない病気なので、判明した時はすでに末期だったり、死んでしまったあとに発覚することもあります。
愛犬を少しでも長生きさせてあげるために、脳腫瘍の初期症状や治療について知っておきましょう。

1.脳腫瘍(のうしゅよう)って何?



「腫瘍(しゅよう)」というと=ガンと考える人が多いと思いますが正確には違います。
腫瘍とは体にできるかたまりのことを指し、良性と悪性に分かれます。
このうち悪性の腫瘍をガンと呼ぶことが多いです。
しかし良性でも脳を圧迫することには変わりないので、どちらも悪い働きをします。
若い犬の良性の脳腫瘍は手術で取り除けば元気になる場合もあります。

2.どんな症状がでるのか


  • 痙攣(けいれん)
  • 眼が痙攣したり、揺れたり動いたりする
  • 視力・張力・嗅覚がなくなる
  • 首が傾いてしまう
  • 足元がふらつく・歩行が困難になる
  • 食欲不振
  • 性格が急に攻撃的になる
  • 見慣れた顔が認識できなくなる
  • いたるところに排泄をする
脳腫瘍の症状は、脳腫瘍の出来る位置により症状が変わりますが、痙攣(けいれん)が最も多い症状です。
これらの兆候が愛犬に見られたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

3.どんな子がかかりやすいの?



年齢:95%が7歳以上のシニア犬

犬種:ゴールデンレトリーバー、ボクサー、ブルドッグ、ボストンテリア

特にゴールデンレトリーバーの発症率が高いというデータがあります。
しかし年齢が若かったり、上記以外の犬種でも脳腫瘍が発症することはあります。

4.治療


(1)外科手術

脳には生死にかかわる重要な部分がつまっているため、すべての腫瘍が手術で取り除けるわけではありません。
腫瘍が安全な部分にある場合のみ切除できます。

手術は全身麻酔による開頭手術が行われます。
しかし脳腫瘍の手術ができる動物病院は少ないため、設備の整った大きな病院に行く必要があります。
ペットライフでは診療領域からの検索もできるので、動物病院をお探しの方は探してみると便利でしょう。

費用は麻酔や注射、入院費などを含む50~100万円程の高額な費用がかかります。
愛犬の病状によって入院が長引けば、さらに費用がかさむこともあります。
また、高齢犬で全身麻酔のリスクが高い場合は外科手術を選択できないこともあります。

費用も高額なうえ、リスクが伴う手術ですので、獣医師さんとよく話し合って決めることをおすすめします。

(2)放射線治療

外科手術が難しい場合は放射線治療という選択もあります。
放射線治療は、放射線を腫瘍のある部位に照射することで、がん細胞が増える速度を遅くします。
ただ残念なことに、放射能治療は症状を迅速に改善できますが、完全に治してくれるわけではありません。
8~14ヶ月後に腫瘍増殖の再発に苦しむことがあります。

時間は30~60分間位で、照射中は体を動かしてはいけないため、全身麻酔を行います。
放射線治療の費用には、1回につき2~5万円前後がかかります。
注意点としては、吐き気などの副作用が出る可能性があること、全身麻酔のリスクがあることを理解しておく必要があります。

(3)ステロイドを使用する薬物療法

ステロイドを使った薬物療法では、頭蓋骨内の圧力が上がるのを防いだり、頭痛や痙攣をおさえるなど、症状に合った種類のステロイドを服用して治療を行います。
つまり、脳腫瘍によって引き起こされる症状を一時的に和らげてくれるということです。
しかし、これらの薬は腫瘍自体を破壊できないので、治療は犬に数ヶ月の一時的な緩和を与えることができるでけです。
また、ステロイドは、副腎皮質機能の低下やホルモンの異常、下痢や潰瘍が起こる、多飲多尿になる、食欲が増すなどの副作用があるのを忘れてはいけません。

4、脳腫瘍の予防法はあるのか?



現在はまだ脳腫瘍になる原因の解明がされていません。 

そのため、有効な予防方法がないのが現状です。
愛犬の行動に少しでも異変があれば、すぐに病院へ連れてき、獣医師さんの診察を受けることが最大の予防になるといえるでしょう。 
この病気は、早期発見、早期治療にかかっています。
完治することは難しくても、少なくとも進行を遅らせることはできます。

普段の生活から愛犬をしっかり見ていくことが大切になります。

まとめ

犬は言葉を話すことが出来ません。
体に不調があってもそれを伝える事が出来ないので、日頃からしっかりと愛犬とコミュニケーションをとり、異変には少しでも早く気づくことが大切です。
いつもと違うと感じたときは、かかりつけの獣医師さんに相談しましょう。