犬のメタボ基準って何?診断表でチェックしよう

1.犬のメタボ基準とは

ワンちゃんもメタボになるって知っていましたか?

メタボ、正式名称メタボリックシンドロームとは医学的には「内臓脂肪症候群」と呼ばれており、内臓脂肪が増えすぎたことによって、高血圧や肥満、糖尿病など、様々な生活習慣病のリスクが増える病気です。原因として、脂質や糖質の多い食べ物や不規則な生活習慣があげられます。メタボリックシンドロームの解消には食生活の見直しや運動習慣を身に着けることが必要です。人間では内臓脂肪スコアやBMI、ウエストの値をもとに診断されていました。


これまではメタボと聞くと人間の病気というイメージでしたが、ワンちゃんでも増えています。2013年に獣医師を対象に行ったアンケートでは、6割の獣医師が最近の犬は肥満傾向にあると答えていることからも、メタボになるワンちゃんが増えていることがわかります。この背景には室内飼育のワンちゃんが増えたり、おいしいドッグフードやおやつが増えたりしたことが挙げられるとのことです。

飼い主としても自分のワンちゃんの健康状態を把握するための判断基準の一つとして非常に重要です。どんな病気でも早期に発見することで、比較的簡単に治療することにつながります。しかし、これまでは人間のようなメタボリックシンドロームの基準がワンちゃんには存在せず、どう判断したらいいかわかりませんでした。病院に行ってもはっきりとした診断基準がないためどうしようもなかったということがありました。

そのような現状を受けて、2015年に日本獣生命医科大学の研究グループが犬のメタボリックシンドロームの診断基準を作成し、2016年秋ごろから東京の動物病院でこの基準が用いられ始めました。

この基準をもとに今後かかりやすい病気のリスクを発見し、がんや糖尿病などの成人病を予防することがワンちゃんの健康を保つことにつながります。

それでは具体的な診断基準はどのようなものでしょうか。

2.メタボ診断表でチェックしよう


メタボの診断基準は4つあります。

1つ目は犬の肥満度を表す「BCS」という指数が3.5以上であることです。

ワンちゃんには様々な品種がありますので人間のように体重と身長の関係や体脂肪率で肥満度を表すことができません。そこで、ワンちゃんの肥満状態を実際の見た目で確かめる視診と脂肪の付き具合を触って確認する触診をもとに判断する「BCS」が用いられます。BCS5段階で評価され、1が痩せ型、2がやや痩せ型、3が理想体型、4がやや肥満、5が肥満となっています。

2つ目は血糖値が120以上であることです。人間と同様に血糖値が検査項目に入ります。

3つ目が中性脂肪と総コレステロール値。前者が165以上かつ後者が200以上の場合当てはまります。

そして最後にアディポネクチンという値が10以下という基準があります。
アディポネクチンとは体内にあるホルモン物質の一つで、体内の免疫力を高める効果があることから「長生きホルモン」と呼ばれています。1つ目から3つ目までは人間でも用いられている項目ですが、4つ目は犬特有の項目です。

この4つの項目のうち、一つ目の「BCS」と4つめの「アディポネクチン」の値が基準値を超えていて、2つ目の血糖値もしくは3つ目の中性脂肪と総コレステロール値のどちらかを満たしている場合にメタボリックシンドロームと診断されます。

この検査には血液検査を行う必要がありますので、最近ワンちゃんが太ってきて心配という方は動物病院で検査してもらいましょう。

また自宅でもワンちゃんが重そうに動いている、触ってみて背骨や肋骨に触ることができない、胸からおなかにかけてのラインが水平に近いといったことがあれば肥満状態になっている可能性が高いので要注意です。

まとめ

人間と同様にワンちゃんのメタボリックシンドロームも放っておいてはいけない病気です。放置しておくとがんや糖尿病といった重大な病気だけでなく、体重が重いことによってヘルニアや関節炎などの病気も発生しやすくなります。

ワンちゃんは自分の症状を訴えることができませんし、自身で健康管理をすることもできません。大事なのは飼い主がしっかりと自覚と責任をもってワンちゃんの健康を管理し、病気を予防することです。

ご飯の量を計量せず目分量であげる、体重の計測をしていない、ドッグカフェにしょっちゅう連れて行っているといったことに心当たりがある飼い主は注意してください。

食事の量を管理し、運動習慣を身に着けていけばメタボリックシンドロームは解消されます。かわいい顔で甘えられるとついついおやつをあげたくなってしまうこともありますが、時には厳しくすることも必要です。

先に紹介したメタボリックシンドロームの診断基準を活用して、ワンちゃんの健康をきっちり管理しましょう。

いつまでもワンちゃんに元気で長生きしてもらうためにも日ごろからワンちゃんの状態をしっかり観察してくださいね。